拍手ありがとうございます(^^)w

今回もアビスのアシュルク双子ちゃんパラレルでルークが2週目だけどその記憶がないとかゆう内容のヤツです。
前話はclap logに収納しています。

そんな感じで下が本編です!

(全4p グランコクマ編 完)

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マルクトの帝都というだけあって、グランコクマの街並みは大変きれいだった。
第四音素を用いた譜業が水を踊らせ、光を放つ。
じとりとした潮風もこの水の視覚的効果で幾分かさわやかに感じる、そんな都市。

しかしこの美しい都市で、そなことも悠長に考えられない青年が二人。
同じような容姿。
顔の造りや背丈などは全く同じなのだが、其々が纏う雰囲気や表情に決定的な違いがあった為、間違う者はほとんどいない。
その彼らが揃いも揃って悲痛な面持ちをしているから、周りの人も遠巻きに近寄ろうとしない。
それは彼らにとってありがたい事ではあるのだろうが、他にしてみれば奇異奇怪なこと極まりない。
しかしそれは彼らの事情を知らないが故。



「ルーク、知ってただろ」

アッシュとルークは港にいた。
外の空気を吸いたいというルークを追ってアッシュもここまで来たのだが、ルークは何をするでもない。
本当に外の空気が吸いたいんだったとしたら、それはそれでちょうど都合がいい。
そう思い、アッシュは思っていた事を口にしたのだった。

朱い夕陽を反射させキラキラと光る海に向かっていたルークがゆっくりとアッシュへ振り返る。
途端、風が吹き両者の髪を揺らす。
ルークの髪はその顔を一度だけ隠し、また姿を表す。
ふ、と。
空気が止まったようにアッシュは思えた。





「知らないよ」



「・・・・・・・・・そうか」

なんの言葉の飾りもなしに。
表情もなしに。
ルークは言った。

アッシュはルークがガイのカースロットのことについて予てから知っていたのではないかと考えていた。
ガイのカースロットが発動した時も真っ先にガイの剣を受け、イオンの話にもそれらしい動揺は見せなかった。
どういう経緯なのか。それこそ思いつきもしないが、何とはなしに「ルークは知っている」そう思って尋ねたのだ。



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