落書き

□ひなたぼっこ
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ひなたぼっこ


修業中。昼ご飯を食べて空を見上げる。暑すぎず風も心地良い。そのままゴロンと横になった。

「あー気持ち良いなあ…このまま寝ちゃいそう」

仰向けになり青空を見ながら、ツナは疲労と満腹感に素直に感想を述べる。


「こんなところで寝たら風邪をひいてしまいますよ」

隣にいたオレの修業の相手が、オレの行動に口を出してきた。


バジル君はこうゆう事したことないのかな…


「大丈夫だよ。あったかいし、気持ち良いよ。バジル君も寝てごらんよ。したことないの?ひなたぼっこ」

そう言って彼の腕をつかむとグイッと自分の方へと力を込める。


「えっ!あの…せ、拙者は…」

バジル君は戸惑いながらもあまり抵抗もしないから、そのままオレの隣にポフっと倒れ込んだ。


丁度寝ながら向かい合って、顔の近さに赤面した。

「あ。ごめん…」

フイとまた空に顔ごと空へと向きを戻して謝る。

「いえ…あ、本当ですね気持ち良い。凄く暖かいです…」

君は笑顔でそう言うと、ふふっと笑い、オレと同じく空を仰ぐ。

「良い天気ですね…キレイな青空…広くて暖かい」


「ホントだね…雲も殆どないし。吸い込まれそうな空」


沢田殿みたいだ


バジル君みたいだ




2人してそんな事考えて口にはせず。

たわいもない会話をしているうちに寝息が聞こえる。


「…沢田殿?…」

そっと視線を隣に向けると気持ち良さそうに眠る顔があって、それ以上何も言えなくなる。


静かにバジルも空を眺めていると、不意に寝返りをしてバジルの胸元を掴んできた。そのままツナの方を向くとそっと肩を抱かれて引き寄せられる。向かい合うかたちになって。

「えっ?…あ、の…!…」

「…ん…あった…かい…」

近づいた相手に焦って何かを言おうとするけれど、ツナの幸せそうな寝顔と寝言にバジルは言葉をなくしてそっと相手の胸に手のひらを当てる。


本当だ…暖かい…


そう思うと何だかひどく安心した。


相手の寝息につられ、眠気が襲ってくる。






「オイ!…!?…ちっ…しょうがない奴らだな…あと10分だけだぞ…」


いつもは厳しい家庭教師もこっそり優しい言葉を口にしていたのは誰も知らない。


その後起こされて2人とも頬を染め、あたふたしたのは言うまでもない。





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