ANSWER
□未来証明
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「うっとおしいんだよ」
青い空とか。
緑に光る葉っぱとか。
部活に燃えている生徒の汗とか。
あの太陽の輝きとか。
−あいつの存在とか。
「あーっ!鳴海さん。やっぱりここでしたね。」
屋上で優雅に空を仰いでいた少年に、歩み寄ってくる少女。
無駄に高いテンションにも、最近は慣れてきていて。「はいはい。」
適当な返事で、体を起こす。
「何やってらしたんですか?」
「・・・空を、見てた」 ふわりと透き通るような、弱い声でも、彼女はきちんと聞き取れたようで。
「綺麗ですね」
いつものようにおちゃらけた様子ではなく、大人っぽさを感じさせる表情だった。
「鳴海さん。」
「何だ?」
“怖いですか?”