ハイキュー!!

□表情筋痙攣注意報
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「とびおー!」




体育館で、俺を呼ぶ声が響いた。



田中さんと西谷さんが可愛い可愛いと騒ぎ出した。




聞き慣れた、なまえの声。










なまえは可愛い。


進学クラスの5組に在籍していて勉強もできる。


同じ中学出身で、同じクラスになったことがあったために、今でも普通に話したりする。


恋愛とか、そーゆーのに疎い俺でも、なまえの事は気になるし、好きだっていう自覚もある。


俺は、にやける顔を隠すように真顔を意識した。





「おー。どうした?」


「どうした?じゃない!昼に持ってったノート返して!今日課題出てんの!」


はやく!と怒りながら急かす姿も可愛いとか、思ってしまう。


肝心のノートだが、なまえの字に見惚れて写すのなんか忘れてた。


数時間前。これでまた、なまえに会う口実ができたと、喜ぶ俺がいた。






「まっ・・まだ写し終わってねぇ。」


正直に言うと、呆れ顔のなまえが盛大にため息をついた。


「…ばか。とびおのばか。バレーばか!!!」



確かに俺はバレーが好きだ。
けど、それだけじゃねぇ。



「ぁあ゛!?」



なまえはなにかいい案が思いついたという顔をして、俺にしょうがないなぁと言って笑いかけた。


「とりあえずノート返して。ついでだから今日勉強見てあげる。
お家行けば良いでしょ?
家庭科部で放課後は料理してるから、終わったら迎えに来てよ。

ありがたく思いなさいよね!」


思わぬ提案に面食らったが、ありがたい提案だった。



「ぉ、おう。
…あとなんか食うもん。」



ついでなら、なまえの手料理も食べたい。



「図々しい!

ま、いいけど。

早く。ノート。早く!」


俺を急かすなまえは時計を気にしていた。

部活がすでに始まっているのだろう。持っていたカバンからエプロンとレシピのようなものを取り出していた。



「おう。」



俺は足取り軽く、部室へ走る。


なまえのノートをとりに。







このあと、田中さんと西谷さんから、散々、あの可愛い子は誰かと問われようとも苦ではない。


それよりも重要なことは、


なまえが俺の家に来るということ。


バレーも、勉強も、なまえも、全部手に入れてやる。


今日の練習は日向がヘボかろーが、月島が嫌味ったらしかろーが気にならなかった。









表情筋痙攣注意報








「・・・今日の王様、顔怖いんだけど。」

「5組のみょうじさんに勉強教えてもらうらしいよ。」

「へぇー。」

「影山っ!トス上げてくれよー!」

「日向ボケェ!勉強しろ!」





「「「「「え・・・・?」」」」」



 


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