猫物語
□たま大活躍
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暑い夏の日、何やら玄関先が騒がしく人間達が右往左往していた。
何の騒ぎだろう?
玄関の網戸越しに覗いてみた。
そこでは人間の母親と女の子が大きな下駄箱の周りで長い棒や虫採り網を振り回していた。
私は女の子に向かって何してるのか聞いてみた。
にゃー?
すると母親が何か言ったかと思うと急に女の子は網戸を開けた。
「ホラ!タマちゃん頑張れ!」
そう言って女の子は私を玄関に招き入れた。
頑張れって何を?
『チューッ!』
ぴくっ!突然私の耳が動いた。
それは紛れもなく大好きなネズミの声だった。
私は素早く声のするほうへ体を向けた。