じんしょん
□君の隣で眠りたい 2
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一見、冷たそうに見えるから、仲良くなるまで時間が掛かるって言われた。
だけど、一旦仲良くなったら、ホント親身になってくれるって。
友達思いの熱い男なんだって。
(これもドンワン先輩からの受け売り)
その、熱い男!ヘソン先輩はドンワン先輩の為に食事の世話を買って出たんだそうだ。
俺は知らなかったけど、ヘソン先輩ってすごく料理が上手なんだって。
だから、お母さんが倒れちゃったドンワン先輩の家まで「ご飯つくり」
に行ってる。ドンワン先輩には小さい弟がいるし、学校の弁当もあるから。
さすがに毎日じゃないけど、でも、週3くらいの間隔で作りに行ってるみたい。
やっと、話せるようになった矢先なのに。
俺は少し・・・いや、大分ジェラシーを感じてる。
はたから見てもドンワン先輩とヘソン先輩は、まるで恋人みたいに見える。
ふたりの間には「あ・うん」の呼吸があって、どっちかに何かあると当然のように
助け合って、支えあってる。
そういう仲間に出会えた先輩達が羨ましい反面、恋心っていうやっかいな
想いのせいで嫉妬してしまう。
鬱憤だけがどんどん溜まっていくと、考えなくてもいいことまでウダウダしちゃう。
だから、思い切って、俺もヘソン先輩の手伝いをすることにしたんだ。
料理は作れないから、買い物とか荷物もちとか・・・。
まあ、力仕事は任せてよ!
すれ違ってばかりじゃ嫌だから。
俺だって先輩の役に立ちたいし。ドンワン先輩の事、ヘソン先輩とは違う意味で好きだしね。こっちはあくまでも友情。