みんしょん
□大好きな君へ 6
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寝るにはまだ早いかな・・・
俺は気分転換を兼ねて煙草を吸うためにベランダに出てみた。
嫌でも目に入る二人の部屋。
あざ笑うかの如く、俺が見てる目の前で灯りが消えた。
“好きなもんは好き!
伝わらなくても構わない。ただ想うだけだから!“
“もしかして自分で自分の首絞めてる?仮面なんて
いつかは剥がれるのに。
遠慮なんかしないで言っちゃったほうがいいいのに。“
頭の中で聞こえるのは、俺の本心なんだろうか?
どっちがほんとの俺?
灯りが消えたあの部屋で、二人が何をしてるかって
想像するなんて、馬鹿のする事だ。
分かってるのにあふれ出した想いは、もう自分でも
抑えられない所まで来てる。
目を閉じて深呼吸しても、俺に染み付いた
澱みは浄化されなくて、反ってヘソン兄の悩ましい姿態が浮かんできた。
短くなった煙草を擦り付けて消すと、俺は中へ戻った。