みんしょん3
□A birthday is scary
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本格的に拗ねたヘソンは、ふーん、と呟くと反対側に顔を向けてしまった。
「何だよ。拗ねんなよ」
「拗ねてない!」
即答したヘソンは、顔を膝の間に埋めてしまう。
体温でほんのり温かくなる太腿が、ちょっとくすぐったい。
茶褐色に染めた髪に手を伸ばす。
クセのない細い髪は、少し伸びてヘソンの白い項を隠してしまっていた。
「長くなったな」
毛先を指に絡ませながら呟いた。
項を掠める指がくすぐったいのか、肩を竦めて笑い声をあげる。
「なあ・・・それってどんな事でもいいんだよな?」
俺の誕生日だし。
そう言った俺を見つめるへソンの目に困惑した表情が見て取れる。
でも、へソンは嫌。とは言わない。
言えないはずなんだ。