じんしょん
□Hug it pnce again 8
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沈みかけた太陽の光が、部屋に長い影を作る。
窓の外は、オレンジとグレーが入り混じった空に支配されている。
ヘソンは合鍵でジニの部屋に入った。
本当はマスコミにバレる前に、自分の口から伝えたかった。
『こうなって好かったんだよ』って言いたかった。
歌うことが、苦痛になる前に。
嫌いになる前に。
身を引きたかったって・・・そう解かって欲しかった。
そう思いながら、ベッドに蹲るジニのそばに立った。
小刻みに動く布団。
洩れ聞こえる嗚咽。
大きなジニが、子どもにみたいに小さく見えて、ヘソンは
抱きしめずにはいられなかった。
丸い背中を静かに擦り、ジニが落ち着くまで続けた。