じんしょん
□Hug it once again 3
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ボタンに手をかけたヘソンを極力見ないようにと、
ジニはクルリと後ろを向いた。
「ひょん・・・何か食べる?」
意識している事を悟られないように。
普通に話しかけた。
「・・・んんー食べたいような、そうでもないような・・・
微妙だなー。」
ふふって小さく笑いながら答えるヘソンに、ジニは
「なんだよー。ああーもしかして俺が作れないとでも思ってる?」
そう怒ったふりで答える。
「だって、お前、いつも俺が作ったメシ食ってたじゃん。
第一、 ゆで卵すらまともに作れないジニに料理が出来るとは到底思えない」
ヘソンの力説に、「うぅ!」っと言葉を詰まらせるジニ。
が、すぐに、そんなことないよ!っと反論に出た。
「お、俺だってお粥くらい作れるよ!簡単簡単・・。
じゃあ、今から作ってくるから。
ひょん!驚くなよ!いい?待っててよ?」
そう宣言して部屋を出て行く。
ジニの言葉にヘソンは自然と笑顔になる。
熱のせいで、まだ少しダルさが残る身体でも、ジニがそばで
あれこれ世話を焼いてくれるから、だいぶ楽になった。