みんしょん3
□禁忌 7
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ガタン!
派手な音を立てて、車が大きく揺れた。
その音と振動でハッと気が付いた。
“俺・・・寝てた?・・・”
ぼんやりとした頭で見やると、車から見える景色に
見覚えがない事に気が付いた。
雑踏や喧騒が聞こえてこない。
いつもなら窓に反射する厭らしいほど明るいネオンがどこにもない。
そのうち、車が停まった。
「ミヌ…?」
「うん?」
シートベルトを外して
俺の方を向いたミヌは、さっきとは違って穏やかに見える。
「・・ここ何処?」
シートから身体を起こし、辺りを見回した。
窓越しに見えたのは、一面の夜空。
満天の星空とはいえないが、滅多に見れるもんでもないから、
少しの間見上げてた。