みんしょん2
□愛してる・・
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ゆらゆらと揺らぐ瞳。
大きく見開かれた目からこぼれたソレが。
へソンが流した涙だとわかった時には、もう、へソンはこの部屋から
飛び出してしまっていた。
こんなことしてる俺は、大馬鹿野郎だ。
扉が音を立てて閉じたとき、かすかに入り込んでいた灯りが閉ざされた。
同時に、俺の心にも、もう開ける必要のない鍵が掛けられた。
「好きだ」と最初に告ったのは俺のほうだった。
戸惑っているへソンを強引にベッドに誘ったのも俺のほう・・・。
へソンが自分の心に気付く前に、手を打っておきたかったから。
公然の事実にしてしまえば、迂闊に手出しして来れないだろう。
そうタカを括ってた・・。
へソンは俺に従順だった。
世間で言われてるような、「水と油」な関係じゃなかった。
ソレを良い事に俺は、へソンを抱き続けた。