じんしょん

□Hug it once again 4
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感情を抑える術は誰よりも長けてる。
誰も俺の心の中は覗けない。

仮面を被る事。
この部屋から足を踏み出した瞬間から、俺はもう一人の自分を演じる。

そうやって、今までやってきた。

ゴツゴツした手が躯を這い回る。
酒臭い息を吐きながら、俺を組み敷く。


ほんの数時間の我慢。
満足させれば、大きな舞台を約束してくれる。
出口のない迷路。
一旦、中に入れば簡単には出られない。


俺は伸びてくる手を素直に受け容れるしかない。



心と体は同じじゃない。
嫌だと拒否したくても、身体は貪欲に快感を欲しがる。



差し出す身体は、誰のもの?

心が悲鳴を上げても、逃げることは許されない。

俺がこの世界で生きていくための契約。
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