じんしょん
□Hug it once again 18
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ドアの前で、大きく深呼吸をした。
チャイムを押すへソンの指がかすかに震える。
ガチャっと開いたドア。
そこには青白い顔をしたジニが立っていた。
「・・・ジニ・・・」
「・・・」
ジニは目の前に現れたへソンを、じっと見つめる。
数回まばたきを繰り返し、それから手を伸ばしてへソンの腕を掴んだ。
「まぼろしじゃないよね?」
「うん・・」
「本物だよね?ほんとにへソンひょんだよね?」
ジニは何度も何度も確かめる。
その目に涙を浮かべて、信じられないって顔で確かめる。
ドアがバタンと音を立てて閉まったと同時にジニはへソンに抱きついて、わなわなと泣き出してしまった。
「ひょん!・・ひょん・・・」
抱きついてくるジニに押されて、へソンは壁へと押しやられ
背中に冷たいコンクリートが当たる。
ひんやりと冷たいはずなのに、不思議と冷たさを感じなかった。
ジニの背中を擦りながら、落ち着くのを待った。