短編夢小説

□壱万打御礼★オールスターはくしゅ
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03-緑鬼

すきとおる綺麗なボーイソプラノ。

「綺麗…」


声楽科塔練習室にて、2人きり。

歌っているのは私の恋人、柳裏葉。
観客は私ひとり。


歌がおわる。

たった1人の観客の拍手喝采。


「とっても素敵だった…!ありがとう!」


あぁ、私…やっぱりこの歌声に惚れたんだ、

なんて呟くと、

「…なんだよ、歌だけなのか?」


「ううん訂正、"歌声から"惚れた。
今は全部好き」


そう言うとヘの字だった口元を緩ませて、
「まぁ今のは、お前のためだけの歌だったけどな」


うん、やっぱり全部すき。


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