短編夢小説
□壱万打御礼★オールスターはくしゅ
4ページ/11ページ
03-緑鬼
すきとおる綺麗なボーイソプラノ。
「綺麗…」
声楽科塔練習室にて、2人きり。
歌っているのは私の恋人、柳裏葉。
観客は私ひとり。
歌がおわる。
たった1人の観客の拍手喝采。
「とっても素敵だった…!ありがとう!」
あぁ、私…やっぱりこの歌声に惚れたんだ、
なんて呟くと、
「…なんだよ、歌だけなのか?」
「ううん訂正、"歌声から"惚れた。
今は全部好き」
そう言うとヘの字だった口元を緩ませて、
「まぁ今のは、お前のためだけの歌だったけどな」
うん、やっぱり全部すき。
+