短編夢小説

□壱万打御礼★オールスターはくしゅ
3ページ/11ページ


02-赤鬼

「キャ〜暮内くんよ〜」

「暮内くーん、おはよう〜!」

「キャー!」


…聞いてられないよ!

視線の先にはファンに囲まれる自分の恋人の姿。
というか、もはやファンに埋もれて見えないや。

いらいらいらいら。


優しい彼のことだ。

『君を危険な目に会わせたくないんだ』

…だって。


確かにばれたらファンの子達に睨まれるかもしれないけど、
マスコミが黙ってないかも知れないけど、

そんなのしるもんか!


「紅ちゃん、おはようっ!
教室、一緒に行こう?」


人だかりに割って入る。
どよめくファンの子たち。

彼はおどろいたようだったけど、すぐに微笑んで

「おはよう、行こうか」


あぁ、その優しい笑顔が大好きです。

教室まで一緒に歩くと、どよめきが起こる。
大胆なことをしたのは自分なものの、顔が赤くなってしまい、つい俯いてしまった。


そんな私を見ると、彼は

「…やっぱりそんな君が好きだな」

はにかんだ笑顔。
紅ちゃんは何でもお見通し。

+
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ