clap集
□紙コップのコーヒー
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【紙コップのコーヒー】
冬の冷たい風が吹く季節。
私は、公園のベンチにいた。
コートを着て、マフラーもしっかり巻いている。
冬だというのに、膝丈のスカート。
一応、防寒でタイツも履いている。
足を長く見せたいから、パンプスを履いて。
手には小さな、可愛い紙袋を持っている。
今日は、思いを届ける日だから。
可愛くしていきたかった。
叶うか、わからない恋だった。
でも、結局叶わなかった。
泣くに泣けなくて、応援してくれた潤くんにも申し訳なくて、ただただ公園のベンチでボーッとしていた。