短編

□クリーム
1ページ/2ページ

 
 

 
…ヴゥン…ヴヴー…
 
 
ある一室から振動しているような機械音が聞こえてくる。



クリーム

 
 


「ちょっ、恋次ッ…もう少しゆっくり…」
 
「うるせぇ、少し黙ってろっ」
 
 
彼にそう言われればルキア何も言わず黙りこんでしまう。
 
 
「てめぇはおとなしくしてりゃあいいんだよ」
 
「な、何を勝手なことを……あっ…」
 
 
不意に彼は、振動しているそれを上下左右に激しく動かし始めた。
 
「だからゆっくり動かせと言って…っ…やめろ恋次ッ」
 
「お前から俺に言ってきたんじゃねぇか、やってくれってよ」
 
 
 
…ヴヴゥン……ヴゥゥン…
 
未だに彼は手の動きを止めず、機械音とともに絶え間なくかき混ぜる。
 
 
「でも……あぁ…ッ…そんなに動かさなくても…っ」
 
「…だいぶドロドロになってきたみてぇだな」
 
 
指で掬い、甘え…と漏らしながら綺麗に舐めていく恋次。
 
 
「き、貴様…舐めるな馬鹿者……あっ、また……ッ」



ルキアの言葉には耳も向けず、再び指で掬えばゆっくりと彼女の口元へ指を差し出す。


「…ほら、お前も舐めてみろよ」

「嫌だっ…」

「んだよ…甘えのに」


彼女に断られてしまえば少し残念そうな表情をして。


「恋次……もう…、十分であろう…?」


彼女の言葉を気にすることなく機械を動かす恋次。





次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ