捧物

□彼女までの方程式
2ページ/6ページ

カップを傾けてココアを流し込んだ。白い喉が、嚥下していく。その一連の動作を、ティキは終始眺めていた。すると、流石に視線が気になりだしたのか、アレンが恥ずかしそうにこちらを見てくる。

「先生…あんまり、見ないでくださいよぉ…っ」

羞恥心で上手く飲み干せなかったのか、唇の端にココアが付着していた。白い顎をくの字に曲げた人差し指で掬い上げれば、玲瓏と輝く瞳に吸い込まれていく。
誘われるように伸ばされた舌で、その箇所をぺろりと舐めた。ぴくっと震える少女に、込み上げる愛しさ。

「アレン、ココア付いてんぞ?」

舐め取った後なので付いている筈もないのだが。

「…っや…」

抵抗するか細い腕はそのままに、逃げられないようきつく抱き締めた。キスで唇を塞いで、言葉を奪う。抗議を上げる声は、吸い取られていった。

「や…ぁ…、ふ…んン…っ」

「口、開けて…?」

言われるがまま唇を開けば、くちゅ…っと水音がしてティキの舌が進入してくる。小さな舌と絡められれば、苦いコーヒーの味がして…苦しいのに心地良い唇の感触が欲しいと思い、無意識にティキの頭を抱き寄せていた。
柔らかい唇を、深く宛がわれる。健気にも、大人のキスに答えてくる事が嬉しかった。

「アレンの口、甘いな…ココアの味がする」

名残惜しそうに離れれば、途端開かれる瞳。視線が交わる。

「先生は、苦いです…」

そう言って微笑む少女が、欲しくて仕方がない。理性と葛藤するも、勝るのは情動で。

「…抱いても、良いか…?」

ベッドに寝かせたアレンに顔を近づけて、耳元に囁いた。頬を撫でる大きな手に、酷く安心出来て…。

「…っ…は、ぃ…」

恥ずかしさも有ったが、それ以上に愛しさが込み上げた。本当は怖い…けど、この人になら大丈夫。

「…優しくしてやるから」

再び交わされる口付けは、始まりの合図。




○ ● ○ ● ○




着ていた真紅のカーディガンを脱がせ、その下のワイシャツを露にする。そこに有る見事な迄の豊かな膨らみに、感嘆の声を上げた。

「へぇ…胸でかいんだな…G位か…?」

邪魔なボタンを外していき、前だけを肌蹴させる。フロントホックを外しても、支えを失った乳房が垂れるような事はなかった。張りのある柔肉が上下に揺れ、形を保っている。

「ぁ、ん…しら、なぃです…サイズ、はかってなぃから…あぁvv」

その弾力を楽しむように、両の手で揉みしだいた。

「すげぇ柔らかいし…さっきのマシュマロみたいだ」

「ふ、ゃ…あ、あぁ…ン…」

「喰っちまいたい…」

「やぁあああぁんっ!!」

綺麗な色の乳首にキスをすると、温かな舌が這い回った。コロコロと転がしたり、吸い付いたりと、刺激を与える度に少しずつ膨らんでいく。

「ぃ、あ…せん、せぇ…ン…!もっと、ぺろぺろ…シて…っ」

涙で滲む視界に捕らえた、端正な顔。優しく抱き締めて、刺激をねだった。

「“先生”じゃなくて、“ティキ”だろ?アレン」

望み通りに乳首を唾液で濡らしながら、名前を呼ばせる。行為中に呼ばれる名前は、いつもと違う特別なモノだから。低い声で少女の名を呼び、躯を支配する。丸で魔法のような、甘い呪縛。

「は、ぅん…てぃき…ティキぃ…っ」

抱き締める腕が強さを増す。頬に触れる、柔らかで温かい感触。

「良い子だ…」

柔肉を唇が掠めた。チリっとした痛みに眉根を寄せるも、ティキはその正体を教えてくれなかった。気になっていても思考は遮断され、現実に押し戻される。

ぴちゃ…。

「ん、あぁあ…っ!!」

気がつけば、足の付け根にティキの顔があって。その中心を、赤い舌が解していた。

「そんな、とこ…だ、めぇ…きたなぃよぉ…」

顔を真っ赤にして、嫌々と首を降る少女。両手で離そうと躍起になっても、そこは男女の力の差。まして大人と子どもでは力の差は歴然だ。

「なんで?こんなに美味いのに…」

ちゅくっ

「ぃやぁああ…っ、ん…っく、ふぁ…しゃべ…らなぃでぇ…ぃき、かかっちゃ…!!」

「え?なに?」

本当は聞こえているのに、意地悪く笑んだ彼は思い切り息を吹き掛けた。

「やあっぁああぁあああっ!!!!」

一際甲高い悲鳴を上げて、弓なりに反る。溢れ返る愛液に笑みを漏らすと、銀糸を優しく撫でた。

「先ず一回、だな♪」

「は…はぁ…はぁ…っ…ぇ…?」

「今のが“イく”ってやつだよ」

「…っ!!!?」

言葉の意味を理解した少女は、途端に赤くなる。

「可愛いねぇ…♪さ、て…まだ不十分だから、きちんと慣らそうな?」

つぷ…っ。

「は…はぃ…っぁ……、ん!!」

濡れてきてはいるモノの、この質量を受け入れるのはまだ不十分だ。出来るだけ愛しい少女に、無理をさせたくはない…。少し解れた入り口に、人差し指を差し込んだ。中で内壁を擦りながら、奥へ奥へと進んでいく。きゅうきゅうと締め付けようとする力に逆らい進んでいけば、それは痛い訳で。

「てぃ、き…いたぃ、よぉ…っ!!」

痛みに震え、少女の近くに添えられた腕をぎゅっと掴んだ。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ