成歩堂龍一で26のお題
□2.幼馴染と腐れ縁
1ページ/6ページ
気付けば15年以上の年月が流れて今こうして一緒に居るわけだけれど。
「ねぇ、なるほどくんとヤッパリさんて幼馴染なんでしょ?」
そんな真宵ちゃんの一言に、思わず僕は考え込んでしまった。
僕と矢張は確かに小学校時代を共にしている。
そう考えると確かに幼馴染かもしれない。
でも親しい付き合いっていうのは一体どこからなんだろうか。
そんな事を思ってしまったら最後。
僕は何だかすっきりしない気持ちになってくる。
「ねぇ真宵ちゃん。幼馴染と友人の違いって何だと思う?」
「…へ?」
「友人と親友の違いって、真宵ちゃんわかる?」
「なるほどくんに分からないことがあたしに分かるわけないでしょ!」
僕が幼馴染だって思ってても、相手は友人とか知り合いとか思ってるかもしれない。
そう考えたら何が真実かなんて分からなくなってきてしまう。
「幼馴染…か。矢張は幼馴染…なのかな。」
「じゃあさ。なるほどくんとミツルギ検事は?」
「御剣?それは…。」
コイビト…だなんて言えっこない。
「なるほどくんにとってヤッパリさんはともかく、ミツルギ検事って何なの?」
「なんだよ!矢張はともかくって!あいつが聞いたら泣くぞ?」
「だってヤッパリさんは事務所に全然来ないけど、ミツルギ検事は良く来るでしょ?」
「た、確かにそうだね。」
「良く迎えにも来るし、一緒に出かけてるみたいだし。ミツルギ検事との方が仲良しなのかなって。」
「それは…。」
「私と成歩堂は腐れ縁である。」