四字熟語で20のお題

□5.海誓山盟
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ある日僕は夢を見た。
それはそれはうなされる夢だった。


僕は局長さんが苦手だ。

圧迫するかのようなあのオーラも、つかみ所の無いあの二面性も、そして有無を言わさない言葉運びも。

できれば関わりたくない人ツートップの一人で(もう一人はゴドーさん)日頃から警察局に行く度に逃げていたのだけれど。

それを繰り返していたからか…とうとうこの人は現れてしまったんだ。

僕の夢の中に。




僕はどこかの広い草原に居た。
風が気持ちよくて大きく欠伸をしたんだけど、その草原が急に暗くなった。

そこに現れたのは局長さんだったんだけど、何だか雰囲気がいつもと違ったんだ。


『やぁ、ナルホドちゃん。登ってる?』


局長さんはそういった。
一体何処に登ってるんだろうと考えて、僕はさっきいた草原がどこかの山だったのだということに気付く。


「ええ、まぁ、一応は…」

『一応じゃダメだよ〜!じゃあ今週末、ボクと登山しよう!ね?はい!決定!』

「え…ええぇぇぇぇ!こ、今週末ってまた急に…」

『御剣ちゃんも一緒にね!』

「ちょ…ちょっと待ってください!」


その闇に吸い込まれるかのように、局長さんは姿を消した。

夢の中の出来事。
僕はそう気にしなかったんだ。
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