(S)N-SEIGAKU
□君を越えたら
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過去に変わってしまったけれど、未だ忘れずに刻み込んである君との約束。
「いつか俺が大石を越すまで、ダブルス組んでやるよ!!」
君を越えたら、何が見えるのかな。
そんなことはあるはずないのだけれど、ちょっと気になってみたり。
君を越えたら
「おーいしーっ!」
へへっと笑いながら抱き着いてみると、何時もみたいに君は言うんだ。
「英二!危ないだろっ!」
君は笑いながら俺を叱るのも、もう慣れっこみたいだった。
本人は自覚があるのか分からないんだけれど、ぽんぽんって頭を撫でながら叱る仕草は
凄く凄く嬉しくて、
凄く凄く心地いいんだ。
「大石、大好きだにゃー」
頬をすりすりすると、俺を剥がすんだけれど。
恥ずかしがり屋な大石も、凄く可愛いし、凄くかっこいい。
ずーっと、こうしていたい。
ずーっと、こうしていたいのに。
なんだよ、いきなり。