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□実はさ…
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甲板で星を見ているとマゼールが跳ねてやってきた。
「なぁゼグラムぅ。」
「あぁ?話しかけてくんじゃねぇよ。」
「Σそりゃひでぇぜ!」
「言っただろ。俺はお前みたいなのが1番苦手なんだよ。」
マゼールがゼグラムを見上げてじっと見る。
「…なんだってんだよ。」
どうやら話を聞いてくれるらしい。
「あのさ、俺さ、人間になりたいんだよ。」
「あぁ?無理だろ。」
「いやまぁそうなんだけどな。」
「で?なんだってそんなこと思うんだ?」
「怒らないで聞いてくれよ。」
「なんだぁ?そんな内容なのか。場合によっちゃただじゃおかないぜ。」
さっとゼグラムは背中の刀に手を伸ばす。
「Σいや、例え話だし穏便に頼むぜ!」
「…早く言えよ。」マゼールはちょっとうつむいて口を開く。
「俺さ、ゼグラム好きだから、仲良くなりたいんだ。」