Long novel
□Happy Birthday
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まわりの木々が色づき、空気も少し肌寒くなるこの季節――――
「もうすぐ米良の誕生日か…」
デスクワーク中にポツリと呟いた。
しかしまだプレゼントを買っていない。
今度こそは大体趣味も理解………はできないが、なんとなく傾向はわかってきたつもりだ。
問題はいつプレゼントを買いに行くか。
パートナーである以上、仕事は常に一緒だ。
帰りも、もちろん同じ道を一緒に帰る。
どこかに寄ろうものなら付いてくるに決まっている。
どうしようか―――…。
隣の米良は俺の気なんて知らないで、チラッと俺を見ては嬉しそうな顔をしながらデスクワークに励んでいた。
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