White
□Thanks
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明日は俺の誕生日。
昔は誕生日なんて関係なくて、忘れたりするくらいどうでもいいものだった。
誰かと祝うわけでもなく、自分でケーキを買うわけでもない。仕事が入ってたら血生臭く汚れていた日だって普通になる。
とある日をきっかけに俺は誕生日が楽しみになった。
それなのに
「香織だけ出張なんてなんのイジメ!?」
明日は俺の誕生日なのに出張って…しかも香織だけがですよ!?どうにも納得いくわけないじゃん。
「社長直々の推薦なんだから仕方ないだろう。」
「社長、わざと邪魔してるんじゃ…」
「殺されたいのか、お前。」
じろりと目を光らせるなんて、そんな顔されたら余計に寂しいよ〜。俺はかなりマジでヘコんでるってば。
「俺はいないが巧美さんたちに祝って貰えばいいじゃないか。」
「それはそれ!これはこれ!香織は香織!!」
「最後のは訳が分からんぞ。」
つ・ま・り〜、何が何でも香織が一緒にいてくれなきゃ嫌なんだよ。
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