GA
□近づく目線
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カズヤとベリータがいつもの様にピロティで談話をしていた。
ふと、その時ー…
「あれ?…カズヤ」
「どうしたの、ベリータ?」
ベリータがカズヤをジーッと凝視する。
「…もしかして、背…伸びた?」
「えっ、そうかな?」
「うん、多分…伸びてると思う。気付いてない?」
「うん。自分じゃよくわかんないや…でも、それなら嬉しいな!」
ベリータの言葉にカズヤは嬉しそうに笑う。
「む?二人とも、楽しそうだな…何の話をしているんだ?」
カズヤとベリータの前に自室から出てきたリリィが現れた。
「あっリリィさん!じつはー…」
「…カズヤ!ちょっと立ってリリィの横に並んで!」
「えっ?」
「いいから、は・や・く!!」
不思議そうにカズヤは椅子から立ち、リリィの横に立つ。
「むっ?カズヤ…もしかして、身長が伸びた…か?」
カズヤと同じく不思議そうにしていたリリィだが、カズヤが横に並んで少し驚いた顔をした。
「あれ…?」
「やっぱり…!」
カズヤも驚いた顔をしながらリリィを見る。
ベリータは二人を見つめ、確信した。
カズヤとリリィの身長が同じ位の高さだったのだ。
「毎日顔を会わせているせいか?気付かなかったな」
「僕もですよ!リリィさんって身長何cmですか?」
「私は163cmだな」
「じゃあ、僕…最近で3cmも伸びたのかな?」
「少しずつ伸びてるから気付かなかったのかしら?」