ヒミツのトビラ
□桜の木の下
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桜の咲き誇る春
私に電話が来た
『咲羅さんの成績なら
保護者様の推薦で
特制生になれますが』
「すみませんがお断りします。目立つのは好きではないので」
それに
蛍を置いて
あたしだけ特制生になんてなれない
もう 離れるのはイヤだ
そう思い 断ったはずが...
「積時 咲羅さん?」
「え?あ、はい」
「私、特制生のひとりなんだけどさ、特制生になる気ない?」
…電話の次は
直接来たか…
「目立つのイヤなんで」
それだけ言って
私は行った
それでも
毎日毎日
日替わりに特制生に勧誘される
蛍と離れるのがイヤなんだってば!!