拍手ログ

□大神受け
2ページ/4ページ

(刻零)






「俺の方が目ェいいんだヨおとなしく従っとけよ06の分際でよ、左だっつってんだろうヨ!」
「馬鹿か。どう見たって右だろうが、目薬がないなら歩いて薬局で買ってこい俺は置いていく」
「どぅーあーかーらー左だっつの!」
「右だ」
背後で喚く刻を無視して左にハンドルをきることにする。わざと右か左かギリギリまで迷うそぶりをしておいおいこのままじゃぶつかるじゃねえか!と俺の首を締めにかかる刻も無視してバイクを地面から30センチくらいのすれすれに倒し左に。もちろん不満の声をあげる刻なんぞも無視する。
今日の共同のバイトで一台のバイクが必要になった際に刻がタリーだろーがコード04の俺様がお前後ろに乗っけて運転なんざできるかよさっさと出発しろ06君とハンドルを大神に預けた時点で現在全ての支配権は大神にあると何故気づかないのか。今の大神には刻を振り落としてひき逃げしたままその場をさることもできるのだ。生意気な口はいい加減慎むべきである。
「おいこら大神てめっ今俺様のプラチナブロンドの数本の毛先が摩擦で溶けたじゃねえか陰険なことしてんじゃねえヨ下っ端のくせに格上いびんじゃねえっての社会のルールも知らねえのかヨ」
「お前が運転するわけでもないくせに文句があるなら降りろ。俺はバイトは一人でもこなせる」
「てーめー」
わかってんのか俺の今の位置。低い声で囁かれた刻の声が大神の耳に吸い込まれ聞き咎めた大神が意味を問おうとしたとき。刻が大神のうなじにかぶりつき、歯の感触に大神はハンドルを切り損ね、危うく二人とも地面にたたき付けられる事態になるところだった。

運転中はよそ見厳禁でお願いします。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ