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□危険なバレンタイン
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「ふぅ…
今日は少しハードだったな…。」
『お疲れ様です、炎山様。』
「あぁ、お前もな、ブルース。
ご苦労だった。」
『いえ。』
IPCの副社長兼、オフィシャルNSである伊集院炎山。そしてナビのブルース。
今日の2人のスケジュールは…
午前中は会社の新製品開発の会議に出席、昼はアメロッパから来ている富豪との昼食会、そして午後はNSとしてのインターネットパトロールといったハードスケジュールだった。
毎日トレーニングは欠かさない炎山だが、今日のスケジュールは流石にハードだったようだ。
カツカツカツ…
誰もいない会社の廊下に靴の音を響かせながら、炎山の仕事部屋…副社長室へと向かう。
夜遅くとはいえ、書類の整理など、炎山にはまだ仕事が残っているのだ。
カツカツ…
「なんだこの部屋は。
前にはなかったはずだが…?」
副社長室の隣に出来た部屋を見て、炎山が誰となく聞く。
その疑問について
『その部屋はバレンタインのチョコを入れる部屋として新しく作った物だそうです、炎山様。』
すかさずブルースが答える。
「チョコ専用?
チョコのためにわざわざ作る必要はないだろう。」
普通はそう考えるだろう、当たり前のこと炎山は言い、
ガチャ
ドアのぶに軽く手をかけ、回す。
その様子を見てブルースが慌てて
『いえ!
炎山様、危険です!』
「??
危険だっ…(ゴゴゴゴ)…ん? 」
部屋の向こうから何かが聞こえくるのを聞き、流石に炎山も顔付きが険しくなる。
ギシギシ…
ドアの軋む音とともに
ドサァー!!
「うわっ!?」
『炎山様!』
………………………………………………
……………ゴソ
チョコの雪崩の中から生還(?)した炎山が、あまりのことに少々あきれながら呟く
「な、なんなんだこのチョコの量は…。」
END