紅い部屋
□DAYS
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私の中にアナタの思い出はいっぱいあって、色鮮やかに残っているもの、色褪せていくもの、沢山あるけれど、アナタはどうなんだろう?
ねぇ、知ってる?
その服、私があげたのよ。
毎年恒例だった記念日も、いるハズのアナタの姿はもちろんなくて。
こうやって、当たり前だった事が、当たり前ではなくなっていくのね。
最後に願い事が叶うのならば、私を記憶していて。
その体に刻みつけてほしい。
同じ印を付けさせて。
いつか私も、アナタでない他の誰かと寄り添い、年をとって、いつかいつか、この命が終わりを迎えようとも、アナタの事だけは忘れない。
ずっとずっと、忘れない。