お題


□星空に降る雪
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ひらひら、ちらちら。
ゆっくりと舞い落ちて消える雪は、
何の為に降り続けるんだろうか?


―星空に舞う雪


初めて雪を見た日はもう覚えてないけど、毎年この雪を見ると…小さな憧れを抱く。
「どうしたんですか?」
じっと外を見つめる私に気付いたのか、後ろから骸が声をかけてきた。
六道骸―――
冷酷に見えて実は優しい彼は、私が返事を返さないのを疑問に思ったのか静かにソファから立ち上がる。
「珍しいですね、貴方がそんな顔をするなんて」
「…別に」
すると彼は楽しそうに"クフフ"と笑う。
「いつも"別に"ばかりではわかりませんよ?何が言いたいのか」
「骸はいつもそう言うよね」
「それは貴方が其れしか言わないからです」
骸はいつも私を"貴方"と呼ぶ。
なぜそう呼ぶのか、と一度聞いたけども、確か上手く流された気がする。

「…雪、ってさ。何なんだろうね」



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