◆小説小部屋◆


□秘め事5
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ツナ12歳小学校6年生。好きな食べ物ハンバーグ。好きな色黄色。好きな人リボーンお兄ちゃん。勉強凄く出来て、スポーツも上手い。でも一番凄いのは、かっこいい所!ナンでも出来る凄いお兄ちゃん。学校の友達も、お兄ちゃんの事かっこいいって言ってくれる。けど、そんな事知ってるのはツナだけでいいもん!お兄ちゃんの事大好きだから。お兄ちゃんも、ツナだけを見てくれたらいいのになぁ…
と、兄に淡い恋心を抱く少女がいた。3歳歳上の兄、リボーンの後ろばかり付いて育った所為か、それとも兄以外見えてないのか分からないが、妹ツナは寝ても醒めても、兄リボーンの事ばかりだった。
そんな兄リボーンは、あまり気にする様子もなく我が道を歩いていく。しかし、それはツナから見えてる状態だ。リボーン自身の本音は、『さて、いつ既成事実を作る?』と言う、タブーなんか無い様でここぞと思えばツナをベッドに押し倒そうと、毎日思案していた。
そんなある日の夜、勉強をしていたリボーンの所に構って欲しいそうに、ツナがドアの隙間から様子を窺っていた。
「何時までそんな所に居る気だ?ツナ。寒いからドア閉めろ」
ツナがなかなか入って来なかったので、痺れを切らしたリボーンが、勉強を打ち切って声を掛けた。ツナは嬉々として、兄の部屋に入った。唯、側に居るだけでいいと思っているツナは、今この部屋に入っている事で満足していた。一方のリボーンは『鴨ネギ』状態のツナに、どうしてやる?と思っていた。
「お兄ちゃん…ごめんなさい。ママが、邪魔しちゃダメって言ってのに…」
シュンと項垂れながら、ツナは言う。母の言葉を理解はしていても、気持ちが走ってしまう。
唯、側に側に居たいだけなのだ。薄い黄色の花が散らばるパジャマの裾をギュッと握り締めてツナは兄の言葉を待った。
「ママンの話はイイ。後少しだけ待てるか?ツナ。今夜の分が終わったら、遊んでヤル」
椅子に座って、ツナには背を向けたままリボーンはそう言った。ツナはそれだけで、大喜びしてしまう。兄の邪魔にならない様に、ベッドに座ってニコニコ笑って待っていた。
リボーンと言うと、それはもう邪悪な表情でこれからの算段をしていた。
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