Gift

□誓い
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ひいなの少女達からの詰問されていた茉莉と、詰問から茉莉を救った白雪、蘇芳は斎宮殿にて談笑していた。


そして茉莉がいなくなった今、部屋には白雪と蘇芳のみであった。


「蘇芳、今日は茉莉とたくさん話せたわね」


「あぁ。……そう言えば茉莉は、俺や琥珀、黒曜のことは“さま”が付いているのに、青磁は呼び捨てだったな」


蘇芳は先程までの記憶を思い出し、白雪に問い掛けた。


蘇芳の疑問に、白雪は頷く。


「そう言われてみれば……。きっと、青磁は同じ救慰寮にいたから、癖が抜けないのよ」


「俺は一応茉莉の叔父なんだがな」


「まだまだ青磁には負けるわね」


白雪と蘇芳は、顔を見合わせて笑う。


「弟に負けるとは……悔しいな」


「これから頑張ればいいじゃない。まだまだ時間はあるわ」


白雪は蘇芳の隣に座り、夏乃が持ってきた茶を飲む。


そして一息吐くと、蘇芳に訊ねた。


「ねぇ蘇芳。……わたしは斎王としてこれからやっていけるかしら」


それは、斎王となった白雪の不安だった。


最愛の朱月を失い、短期間であったが共にいた輝石神も失った。


その後、灰桜という名の輝石神と出逢ったが、白雪にとっては損失の方が明らかに大きかった。


そんな中で、自分は斎王としてやっていけるのだろうか。




“神杖国”を守っていけるのだろうか──。










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