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□過去拍手
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斉凍冷様は、男色で色好みだというお方だが、いつも衣服はきっちりと身に着けていた。

しかし、何をしなくても色香が身から出ていて微笑み一つで誰もを虜にしていた。




その内の一人に私も入ってしまったようだ。



彼の瞳に捕らわれた私は、



もう逃げることは出来なかった。










酒杯を重ねるごとに私と、凍冷様は衣服を一枚脱いで行く。





一見お強そうだが、凍冷様は杯を増やすたびにほんのりと頬を桃色に染めて行く。




私はとうとう最後の一枚だけになった。



しかし、凍冷様も一枚である。



そして、次に早く飲み干したのは私だった。




凍冷様は、けだる気に衣服を脱がずに一つに纏めていた髪留めを外した。



長い漆黒の髪がふわりと靡く。



髪を下ろした凍冷様は更に美しく、私は酒で火照っていた体内が更に熱くなるのを感じた。




これ以上凍冷様の側にいたらおかしくなりそうで、私は視線を逸らした。



それに気付いた凍冷様は私の額に手を置いて、瞳を細めた。





「…この熱さは誰のせい…?」




凍冷様の声はまるで媚薬の様に私を痺れさせた。





もう限界だった。






私は気付いた時には凍冷様に口付けていた。




凍冷様は驚く様子も全く無く、むしろ余裕に私を自らの流れに巻き込んだ。







私は床に押しつけられ、凍冷様に何度も口付けを求めた。




凍冷様は、私の唇に深い口付けを始めた。


歯列をなぞられ、反射的に引っ込めた舌を絡め取られる。



息苦しそうな私の表情を見て、凍冷様はゆっくり唇を離した。




私と凍冷様を銀色の糸が繋ぐ。







凍冷様は、今度は私の下衣に手を滑り込ませた。




私の自身がまるで脈打つ様に反応した。





凍冷様は私の衣をゆっくり脱がせると、私の首元に華を次々と咲かせる。




それから唇を下に下ろして、私の胸の突起周りを焦らす様になぞった。




私はつい甘い声を上げる。




「…っあ!」



自分でも信じられない声を上げた事に恥ずかしくて私は手を口元に持ってこようとしたが、凍冷様に手首を掴まれた。





「…なんで抑えるの?もっと可愛い声を聞かせてよ。」




凍冷様の声に微かにあった理性が消えて行くのを私は感じた。









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