キリリク部屋

□可愛い君
1ページ/3ページ

「蓮二、今から氷帝に行ってくるので部を頼む。」

「は?何を急に。」

「ではな。」

急がねば、榊監督が待っていらっしゃるというのに。

「待て、弦一郎!!」




〜氷帝〜

「あ、あれ真田ちゃうん?」

「ア〜ン?そんなはずねぇだろ。」

「いや、間違いないって。お〜い真田!!」

「む、忍足に跡部か。丁度よかった榊監督は今どこにおられるのだ?」

「監督?」

「そうだ。」

「監督に何の用事だ?」

「わざわざ教えんといけんのか?」

「いや、普通聞くやろ。」

「そうか?まぁいい。今度の練習試合の打ち合わせだ。」

「俺は聞いてねぇ。」

「そんな事は知らん。早く教えんか。」

「監督やったら職員室におると思うねんけど。」

「そうか。手間を掛けさせてすまんかったな。有り難う、ではな。」





【コンコン】

「失礼します。」

「何だね、君は。」

「立海テニス部、副部長をしております、真田弦一郎と申しますが榊先生はいらっしゃいますでしょうか?」

「あー、君か。榊先生はあちらにおられるよ。」

「有り難うございます。」



「こんにちは。榊監督。」

「君か。遠い中わざわざすまなかった。少々込み入った話をするからあっちの接客室にいこうか。」

「はい、分かりました。」



〜接客室〜

「コーヒーでいいか?」

「はい、お構いなく。」

「ふ、そんなに緊張しなくてもいい。」

「///」

う、緊張していたのがバレていたか。それも恥ずかしいのだがあんなに綺麗な顔で微笑まれたら誰でも照れる。

「っ!!」

「榊監督?」

「い、いや何もないが。」

か、可愛い。照れた顔も可愛いが下からの上目遣いがなんとも言えないほど可愛い!!

「そういえば、練習試合の話だったな。」

「はい、日付や時間などの具体的な決め事です。」

…………………。

「ということだ。」

「はい、分かりました。では長居しても悪いですので…」

「まぁ、そう言わずに少し私と話をしないか?」

「え?」

「君個人と話す機会は滅多にないからな。」

「そう…ですね。」

「何か用事でもあるのか?」

「いえ、そういう訳じゃないのですが…」

「それでは、私と話をするのがイヤなのか?」

だとすると相当ショックだな。

「そんな事はありません!!」

「そうか(微笑)」

う、その笑顔が綺麗すぎて緊張してしまうのだ。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ