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□この眼に映るのは・・・
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この眼に映るのは…。















「サスケく〜ん!」


今日も周りが煩い。
はっきり言って目障りだ。

女どもが俺の周りの席を陣取っていく

うっとおしいが、
俺があえて他の席に移動するのも
馬鹿馬鹿しい。

いつも通り、周りのことは無視し、外界との繋がりを一切遮断するが、

ただ唯一1人の女に眼がついた。




そいつは他の女どもとは違い、
いつも1人一番前一番端の席に座る。
そこが、あいつの指定席。

成績 上位者。
忍耐力もたけていて、
気さくながらも何処か人を寄せ付けない空気を身に纏っていた。


外を見るそいつの横顔が俺の眼に映る。

他人との馴れ合いなんてごめんな俺は一切他と関わらない。

そんな俺が初めて奴と出会ったのは、1週間前の事だった。










「君はその眼で何を見てるんだろうね」





「……は?…」





教室で頬杖をつきながら、外を見ていると不意に誰かに話しかけられた。


そいつは俺と向き合うように一段下の机に座り、足に肘をつきほおずえしながら俺のことを覗くように見ていた。

これまで、周りに寄ってくる女どもは 腐る程いたが
こんな直接
また、意味の分からない事を
話しかけられたのは初めてだった。


「君は面白い眼をしてるね」

その言葉に不愉快を感じ、相手を睨んだ。

「何が言いたい」



「誤解しないで、少し興味が湧いただけだから」

俺の態度とは相反して
奴は飄々と 返してくる。


「君の眼は周りと違って、野心に溢れてる。でも、その野心は富とか栄誉とかそういう物では無い。何かに執着してる、そんな眼をしてる。」


奴はまた、俺の眼を覗き混んでくる。








何かを、
見透かされたような気がした。





「ほんと、君には興味が湧くなっ」










これが、俺が奴の存在を初めて知ったときのこと。

意味の分からない奴の接触のおかげで、俺は気づくと奴を見ている。


興味が湧くと言いつつ、向こうは俺を見ようともせず、話したのもあの時の一回切り。

他人の存在がこんなに気になったのは初めてだ。

自分の意思でなく左右されてる現状に何故か腹が立つ。



あいつは何なんだ。

俺はどおしたんだ。








今日もまた
この眼にあいつが映る。
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