闇の守護者

□8話
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こんにちは、狗神アルカです
今ぼくは屋上でケバい先輩方に囲まれています
え?なんで?まぁ・・・テニス部のせいだろうね
・・・というかぼくは誰に説明してンだろ?

「ほんとにあんたうざいのよねぇ」
「テニス部に近づかないでよ」

・・・やっぱりねぇ、テニス部関係か
いい加減にして欲しいよね、つーか不可抗力なんだから仕方ない気がするのは気のせいではないだろう

「はぁ・・・」

早く終わっれくれないかなぁ、いい加減もう飽きてきたよ
でも先輩方の罵倒は終わらない

「ほんっとうざいのよねぇ、テニス部も迷惑してるっつーの」

いや、あンたらの方がテニス部の迷惑だから、あンたらの奇声がウチの部室にまで届いてるからね?
はぁ・・・どうしてこの人たちはお淑やかにできないンだろう・・・

「何しとるんじゃ?」

声をした方を見れば仁王先輩の姿があった、思わぬ人の登場で先輩方は焦っている

「にっ、仁王くん・・・」
「どうしてここに・・・」
「ここにいちゃ悪いんか?」

心なしか仁王先輩の声が冷え切っている、体感温度が2度程下がった気がする
目もなンだか怖いなぁ、気のせいかな?

「いっ、行こ!」

そう言って先輩方は立ち去って行った
そして残ったのは仁王先輩とぼくだけになった、何だろう・・・気まずい?

「え〜っと、ありがとうございました?」
「なんで疑問符を付けるんじゃ?」

はぁ、とため息をつく仁王先輩
付きたいのはこっちだよ、別に助けてなンて頼ンでないのに

「まぁいいや、仁王先輩サボリですか〜?」
「まぁ、そんなところかのう」

やっぱり、そんなことだろうと思った
まぁ仁王先輩が屋上来るってことは大体サボリが理由だしね

「一緒にサボっていいですか?共犯友達になりましょうよ」
「共犯友達なら前からじゃろ」
「あ、そうでしたね」

ぼくはニコッと笑ってみせる、まぁぼく自身サボりたい気分だったから別にいいしね

「で、アイツ等に何されとったんじゃ?」
「教えなきゃダメですか?」
「ダメに決まっとるじゃろ」

あんま言いたくないなぁ・・・テニス部関係の事だしね、気分悪くされンのやだし

「ま、仁王先輩の想像通りってことで
私、3年の女子には嫌われてますから」

特にファンクラブにはね、と笑うと仁王先輩は申し訳なさそうな顔をした

「別に仁王先輩のせいじゃないですし、卒業式の日倍返しにするつもりなンで気にしにないでくださいよ」
「・・・いったい何する気なんじゃ?」

仁王先輩に教える気なンてゼロだから教える気はない、まぁ・・・卒業の日を楽しみにしてろってこと

「まぁ、楽しみにしててくださいよ」

ぼくはニヤリと怪しく笑ってみせた
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