闇の守護者

□7話
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雨の中、ぼくたちは並中の屋上にいた
ざあざあ雨が降っていて、雷も鳴っていた
ぼくは大きな音を出す雷が苦手でさっきから耳栓で防いでいる状態だ
そのおかげで何も聞こえない、まぁ読唇ができるから問題ないけど
それにしても・・・

「またレヴィ2時間も前から来てンの?」
「不器用な男だからね」

不器用ねぇ・・・
スクアーロが何か叫ンでるけど聞こえない、だって口が見えないんだもン
でもまぁ、早く終わらせろとかそんな感じのことでしょ

「あいつ雷が落ちて丸焦げになって死んでしまえばいいのに」
「しししっほんとにアルカはあいつが嫌いだな」
「当たり前じゃん」

だってアイツ、8年前ぼくのこと侵入者だって思って殺そうとしたんだよ?
まぁ、返り討ちにしたけどさ・・・それから嫌いなンだ

「ねーねーこれどうやって遊ぶの?」

あの牛の子、これをアトラクションか何かと勘違いしているようだ

「それではレヴィ・ア・タンVSランボ、勝負開始!」

ああ、なんてシュールな絵だろうね、きっと秒殺だ・・・今回は諦めるか
そう思った瞬間避雷針に雷が落ちた、そして下に引いてある電線が光る
雷が走っている証拠だ
牛の子・・・ランボはモロに受けた、終わりだな

「念の為生死の確認を」
「その必要はない・・・・・・焼けた」

・・・ん?あの子、今動かなかった??
まさか、あんなに電気を受けちゃったら普通死んじゃうでしょ?
そう思っていたらランボは起き上がって泣き始めた!
驚いた・・・まさか生きてられるなんて

「スクアーロ、どうしてあの子生きてるの?」
「多分あいつはエレトゥリコ・クオイオんだろうなぁ・・・」

エレットリコ・クオイオ??ん〜直訳すれば電撃皮膚ってこと?

「電撃を通しやすい皮膚でなぁ、電撃を喰らっても体内への直接ダメージはねぇんだぁ」
「ふぅン・・・だからアッチはあンな小さい子供に守護者をさせようとしているのか・・・納得

「でも、これでレヴィのスイッチが入っちゃたんじゃない?」
「だね、レヴィにとってボスに認められることこそが行きがい
仕事を確実にこなすのも時間厳守もボスに褒められたいがため・・・
自分より守護者にふさわしい奴なんかいたら・・・」
「嫉妬の炎に燃えちゃうだろうね〜、メラメラと」

殺す気満々でランボを殺そうとするレヴィ
それが怖かったのか、攻撃されて痛かったのか、大泣きして髪からバズーカを取り出した
明らかにおかしい、身長とバズーカの大きさがあっていない
そしてそのままドカンと吹っ飛ンだ
煙が立ち込め、その煙の中から出てきたのは・・・

「やれやれ、餃子が最後の晩餐になるとは・・・・・・」

さっきの牛の子ではない、大人(?)の男性だった
沢田がそれをランボと呼ンだ、ランボってさっきの子の名前じゃないのか?

「う゛お゛ぉい!!何だありゃあ!?部外者がいるぜぇ!!」

耳栓してるはずなのに、どうして聞こえるんだろう・・・
スクアーロの声がデカすぎるのか・・・

「いいえ、彼は10年バズーカにより召喚されたリング保持者の10年後の姿です」
「よって彼を候補者と認め、勝負を続行します」

へぇ、面白い・・・10年バズーカ、確かボヴィーノファミリーに伝わる幻の武器?だっけ、どこかで聞いたことがある

「お前がヴァリアーか、それは無理な相談だ俺にはスター性があるからな」

レヴィが何か言ったらしい、その言葉を切ってそのまま角を頭にセットした
その瞬間、避雷針を無視してランボに雷が落ちた
あの体質だからできる高度な技だ、すごいなぁ
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