闇の守護者

□4話
1ページ/3ページ

雨が降っていた、ぼくはそンな中燃え尽きた自分の家を見ていた
燃えたというよりも消えたに近いかもしれないそれはぼくがやったのだとなぜだかわかってしまった
そしてぼくがお父さんを殺してしまったのだという現実を感じさせられた気がした

「うっ、ぱー、どれ・・・」

本当は大好きだった、けれど大嫌いだった
毎日暴力を振るわれた、痛かった、やめてくれなかった
怖かった、優しかった父親が、母親が死んでから変わってしまったのだから

『大丈夫だ、これは全部夢だ』

そう言って誰かがぼくを抱きしめてきた、顔を見ようとするけれどどうしてもわからない

『これはただの過去だ、もう朝になる早く起きろ』

その人がそう言った瞬間、ぼくはそれが誰だかわかった気がした






「ん・・・」

起きればもう授業は終わっていた
やっちゃったなぁと後悔しても今更なのでしないことにした
なにか嫌な夢を見た気がするけど思い出せない、どんな夢だったけ・・・
覚えてないってことはアレだ、どーでもいいことだったンだな、きっと

「次は英語か・・・」

よりにも寄って苦手科目、英語は覚えないとスクアーロに怒られるからぱっぱと覚えないとっていう危機感はあるンだけどね
覚えられないものは覚えられないンだから、だって文法とか意味わかンなくね?

「赤也、居眠り準備かい?」
「だって覚える気ねえし」

そう言って笑う赤也、まぁテストで痛い目見るのはこいつだから関係ないけどね
だって今日はテスト返却日じゃン?

「今回も赤点確実、か・・・・」
「ふっ、不吉なこと言うなよ!!」

不吉って・・・そうそう思いながらぼくは苦笑いした、まぁ確かに赤也にとっては不吉なことなンだろうけどさ

「赤点とったら真田先輩の鉄拳制裁だもンなぁ・・・ご愁傷様」

手を合わせて合掌、まぁぼくも命の危険は迫ってるンだけどね
悪い点数だったらスクアーロに殺される・・・というか殺されるだけで済むだろうか
そちらの方が心配なのだ、だってぼくはただでさえ入隊条件の7ヵ国語・・・まだイタリア語と日本語の2ヵ国しか覚えてないンだもん!
これで英語がボロカスだって知られたら・・・・
確実に殺される!!
それだけは避けたい、避けなければならないのだ

「憂鬱だなぁ・・・今日は」
「ほんとにな・・・」

ぼくたちは同時にため息を吐いたのだった
因みにテストの点数は55点、半分は切ったけど確実にスクアーロに殺される、このテストは帰ったら早急に処分しよう
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ