賢者の石
□世界の終りと私の始まり。
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『相変わらず、五月蝿いな』
今私は、ダイアゴン横町に居る。
杖やローブなどの学用品はもうすべて準備してあるのだが、今日はペットと、魔法薬の材料の買い出しに来ていた。
『ペットといえば・・・猫、かな』
正直あまり動物は好きでない。
が、よそへ行くのなら居た方が便利だろうと思う。
ペットショップらしき薄暗い店を見つけ、私はそそくさと中に入った。
「いらっしゃいませー」
猫・・・猫っと・・・
『・・・うーん』
ここは無難に黒猫だろうか。
『いや』
白猫とか、虎猫でもいいかな・・・
『・・・お』
「にゃぁー」
白いふわふわの毛に、緑と黄色のオッドアイ、その愛らしい表情に、チアキはノックアウトだった。