青の祓魔師d

□it by a kiss!
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『後何分?』

「5分…はあ、さっき聞いてから2分も経ってないよ?このやり取りもさっきしたし」

さっきの雪男の溜息を聞いてから
私としては10分は経ってる気分なんだけどな〜


「年越しがそんなにも嬉しい?」
『えーだって初めて彼氏さんと過ごす年越しですよ!?』

今日は大晦日
と言ってもあと5分で新年なんだけど。

いつも仕事で忙しい上に寮生活の私達はなかなか会う事が出来ない
会えても、学校、塾と限られた時間


大晦日くらい!
と寮を抜け出して旧男子寮まで遊びに来てみた
燐くんは勝呂君達と初詣に行ってるらしい。
いいなー除夜の鐘とか鳴らすのかなー



『時間って思ってる以上にはやく進まないものなんだね…』


今の今まで机に向かっていた雪男がやっと机から離れて隣に座った




「あ、あと1分?」
『え!嘘!カウントダウンしよう!カウントダウン!』


遅いかと思ったら
ボーっとしてる間に何分も過ぎてたり
時間はある意味悪魔ですね…




『あれ、え、あと何秒!?』

「名前」
一人騒がしくする私に冷静な雪男の声がかかる
うおっうるさいとか言われちゃう!?


『はい、なんでしょっ!!』

雪男の方にギギギギ…と音がしそうなくらいゆっくり振り向くと
突然キスをされた


え!?え!?
待って長い…!


『ん〜っ!』
息が苦しくなって雪男の胸元を軽く叩いてみても
無視される
それどころか、舌を入れられて余計に苦しくなる








『…っ、はぁはぁ…』
長すぎるキスからようやく解放され
肩で息をする


「名前」
『…は、い』

「あけましておめでとう!」
『え…』

いや、思ってはいたんだよ
コレ絶対に30秒越えてるって思ってたんだよ。

「おめでとう!」
『お、おめでとうございます』



キスで始まる1年もいいかもしれない



(続きでもしようか!)
(雪男!?どうしちゃったの!)
(どうもしないよさあ、名前!!)
(ででででも!燐くん帰って…)
(部屋なんていくらでも空いてるんだから)




Let's begin the New Year by a kiss!!
 

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