青の祓魔師d

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『出雲ちゃん…』

「あんた…」

まずいかな…マルコシアスと炎の上がるタイミングは被ったと思ったんだけど…
見られちゃったかな…





「そいつの炎なんとかしなさいよ!蛾があつまる!」

『あぁあ!ごめん!すぐに収まるから!』

「今の明かりはそいつのモノなの?」

『うん、マルコシアス出てくるときは炎出るからさ、ごめんね驚かせて』

「ふん――べつに驚いてなんて…
そんなことよりさっさと行かないと提灯取られちゃうわよ」

助け合いナシなんでしょ
と言って去って行こうとする出雲ちゃんの手を掴んでいた

「ちょっ!な、何よ?!」

『いや、あ、あのさ、もしかしてその白狐二匹で提灯探して動かしてってするの?』

「そのつもりだけど」

『それだと大変だし、マルコシアスに乗れば良いよ!乗せてくれるよ!ね?』

「仰せのままに」

『ほら!良いって!』


一気に話を進める私に少し驚いた様子の出雲ちゃんだけど

ありがとう

と一言だけ小さく呟いた。



『へー、マルコシアスこんなおっきくなれんだね!すごいよ!』

そう言っても、当たり前だと言わんばかりの澄まし顔で提灯の元まで走るマルコシアスは何も返事をしない


「ちょちょちょちょ、ちょっと名字!これ落ちないわよね!?」

『あっはは出雲ちゃん怖がりー。大丈夫だよ!』

私も初めて乗ったけどね!

マルコシアスの両脇を出雲ちゃんの白狐が同じ速度で駆ける

これが和洋折衷か?!



「いましたよ」

『あ!ホント!流石マルコシアス!』

「あんた、コイツと話せるの?」

『なんか、大体言いたそうな事が分かるんだよ。過度な愛犬家だとでも思ってくれれば良いよナハハ』

こう言っておいたほうが何かと都合がいいかなと思って。


「あ、ありがと
これ!化燈籠ね…」

マルコシアスにお礼を言って下りた出雲ちゃんが驚いた様に言った。

うわー、本物はこんなにもでかいのか…
すごい。


さあ、どうやって運ぼうか…
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