青の祓魔師d

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うぅ、眠い…

『おはよう、モス』
「おはようございます」


昨日はあんなことがあって風呂には入れないってことで
男子風呂に

ああー、私もみんなと一緒にお風呂入りたかったな―
いや、みんなっていうのは女の子たちのことであって
断じて男の子たちのことじゃなくって…!
ウワァァア!



『ダメだ、はやく顔洗おう…』

ムシムシとする廊下を歩いて行く
夏でもないのにここまで暑いとはなー
「お、名前!おはよう」
前から声をかけられて俯いていた顔をあげると燐ちゃんが満面の笑みで手を振っていた


『燐ちゃん!おはよう!』

「おう!コレ、昨日ありがとな
ちゃ、ちゃんと洗ったからな!」
『ああー、べつに洗わなくてもよかったのにーナハハ』
「いやいや、洗うだろ!普通」
『デスヨネー』

モスのご飯を待たせるわけにもいかないから
さっさと洗って部屋に戻った




『モスー、リンゴとバナナとオレンジ!
さあどれにする!?』
「ぜん『全部とかなしだからね』バナナ…」


あからさまにシュンとなるモス
そんな可愛いことしたって私は負けないよ!



食堂まで行くのがめんどくさいから
今日の朝ごはんは持ってきたコンビニのパン達


モスといつもよりゆっくりの朝食をとる


「僕は、いつか名前がいなくなりそうな気がします」

『えー?』

「よく解らないんです、なんとなくですけど」


『…私はここにいるよ、ずっと。』

「はい」



モスの言葉に返事を少し戸惑ってしまった
帰れるのかなんて事はわからなし、今のこの世界を楽しんではいる
けれど
それでもいつかは、帰りたい。
そう思っている自分がいる。



『うげ!もうこんな時間!!塾行かないと!お留守番、お願いねいってきます!』

「はーい、いってらっしゃい」



モスの返事を聞いて部屋から飛び出す


あぁ、そうか私がここの人間じゃないっていうのは
メフィとサタンだけが知ってることなんだ。
みんなにも話すべきなのかな…

急いで飛び出たけれど
その事で頭がいっぱいで結局とろとろと廊下を進んでいた
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