青の祓魔師d
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ー体、私は何をしていたんだろう。
普通に生活していただけだったのに、
新学期が始まる朝
だるい気持ちのまま玄関を出た。
それだけなのに
そこはもう知らない場所だった。
『え、ここどこ…?』
知らない制服を着た学生たちが歩いている
『は?お、お母さっ…!』
振りかえったそこに家はなくなっていて
空き地が広がるばかり。
嘘だろ、え、ちゃんと学校行くから!
頭が混乱していて自分がどうするべきなのか
なんてまったくわからない。
あれ何これ…
焦っていて気付かなかったけど
黒くて小さなゴミのようなものが
辺りをフヨフヨと漂っている。
え、なんかすごく見覚えあるんだけど
その物体に既視感を覚えたけど
信じたくなくて、ふるふると頭を左右に振ってみる
きっとこれは夢なんだ
すぐ冷めるよ
冷静になってきた頭でそう考えて
ベタにほっぺを抓ってみる
『…痛い』
「まるで怪人二十面相ですね☆」
少し高めの声が聞こえた。
『あの、どちらさ、ま』