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「あああ…1限目からなんて…」
時間割を見ながらまだ1限目が始まってもいないのに何回目の溜息だろう。
大広間へと向かうため、寮がある地下から階段をのぼってきたところでもう一度溜息を吐いた。
「名前じゃないか、おはよう。どうしたんだい?溜息なんか吐いて」
「あ、ハリーにロン、ハーマイオニー。おはよう。それがね見てよこの時間割」
手に持っていた時間割を3人に見せるとすぐに溜息の意味を察してくれた。
「1限から、魔法史…」
「気の毒に…」
「…あ、で、でも3限が私たちと一緒じゃない!」
「げ、それ本当?」
「ごめんねドラコ達も一緒で…」
ロンに謝ると、ハーマイオニーとハリーはロンをキッと睨んだ。
「魔法生物飼育学、楽しみだね」
話題を変えようと、話を振ると3人とも大きく頷いた。
大広間に入ると、スリザリンのテーブルでは何やらコソコソと話をしていて、ハリーが入った途端に、ドラコが馬鹿な声を上げて、気絶する振りをした。
パンジーもわざわざハリーを呼ぶと気絶するふりをした。
「じゃあまた3限でね」
ハリーは2人を無視して笑顔で私に言った。
「うん、また後でね」
テーブルに座ると、隣にパンジーその隣にドラコが座った。
「ねえ、名前はどうしてあいつらと一緒にいるの?」
「友達だからかな」
パンジーは、不服そうな顔をしていたものの、それ以上は何も言わなかった。
友達を酷く言われるのは相手が誰であれ、腹が立つものだ。
きっとパンジーであっても、今以上の事を言われていれば私も怒っていただろう。