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夜の森での罰則から数日が経った。
季節はすっかり夏に近づいて、この数日はうだるような暑さが続いている。
学年末の試験に負われる毎日だ。
『あーもうだめ、頭が破裂しそう!』
魔法史の教科書と睨めっこをしていたけど、どう頑張ってもこの科目だけは理解できそうにない。
「また日本語か?」
「魔法史がまったく頭に入ってこなくて」
ドラコの声に顔を上げた。
「もうすぐテスト始まるのにそれで大丈夫なのか」
最近ドラコはやけに話しかけてくる。
パーキンソンだとか他のスリザリン生からの目がとても痛い。
この子はそういの気にしないんだろうか…
「はやく食べろ」
「はい、すみません」
また教科書を読み返そうとしたけれど、ドラコに諭されて急いでお皿に盛っていた昼食をかきこんで魔法史の教室へ向かった