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『へ、変じゃないですか…?』
『何言ってんの、とっても綺麗よ!』
姿見で浴衣姿の自分を見ると、見慣れないこともあってお世辞にも綺麗とは言えない。
それに、何と言っても暑い。
『白だけど線も細いし、とても似合ってる!』
恥ずかしいことに変わりはないけど、着付けが終わってからずっと褒めてくれる奥さんを信じて、浴衣でお祭りに行くことにした。
「名前!」
縁側に座ってシリウスを待っていると、浴衣を着せてもらったシリウスが走ってきた
「どう、かっこいいでしょ!?」
黒を基調とした浴衣を着ていた。
「いいねえ、かっこいいよ」
「へへ、名前もすごく綺麗だよ!でもこの服動きにくいし暑い」
「あ、ありがとう。見た目は涼しげなのにね。さあ、行こう!」
頬を染めて言うシリウスに私まで恥ずかしくなった。
相手は7歳になったばかりの子供なのに。