HPd

□Love is...
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気付くといつも探していた。

気付くといつも目で追っていた。

気付くといつも彼女のことを考えていた。

気付くといつも僕の心は彼女で占領されていた。


「じゃあ、二人ともまた談話室でな!」

デザートのチョコケーキをカボチャジュースで流し込んでから急いで地下牢教室へ走った




「ロンどうしちゃったの?これから罰則でしょ?」

前は死にそうな顔して歩いて行ってたのに
あんなにも嬉しそうな顔して…
妙薬でも飲まされたのかしら、実験体として。


ハーマイオニーが心配そうにロンが走って行った方を見ながら呟いた


「さあ?いよいよ頭がおかしくなっちゃったんじゃない?」

「ハリーってたまに猛毒を吐くわよね」

「君ほどじゃないよ。」













地下牢教室には生徒はめったに寄りつかない

なにしろあのスネイプがいるのだから。


きっと今日の罰則も薬草の仕分けとかだろう
わざわざ区別のつけにくい薬草を同じ箱に入れているところから
あいつの根っからの根性の悪さがひしひしと伝わってくる。




だけど、毎度の如く言い渡されたその罰則もつい2週間くらい前から苦に思わなくなった。

むしろ、いくらでも、ずっとやっていたいとすら思う。


そう思うのも、彼女、名前 名字のお陰だ



「名前!今日も罰則?」

『ロン!こんばんは、今日もって…ロンもじゃない』

柔らかく笑いながら名前を呼ばれる
それだけで胸の辺りがキュッて痛くなる





「名前って僕が来るとき必ずいるよね。同じ教室にいても罰則言われてるとこ見たことないのに!」

『アハハ…まあいろいろあるんだよ。ロンが授業に来る前に騒いで、罰則なんていつものことだもん』

「ワオ、君ってそんなに騒ぐタイプなの?」

名前を知ったのも初めて会ったのもこの教室。
スリザリンカラーのローブを着ている時点で
話そうとは思わなかったのに、何故か自分から声をかけていた。


彼女は同い年のスリザリン生だ。
純血なのは名前を聞いた時に分かった。
純血でもマグル差別は大嫌いなんだと、そんな人が僕の家族以外にもいたことに驚いた。

彼女と会えるのは魔法薬学とその罰則の時だけで
廊下ですれ違うっていうことすらなかった



『でね、…ロン?ロン大丈夫…?』

「うぇ?あ、ごごめん!大丈夫だよ」

『どうしたの、なんか焦点が定まってなかったよ…?』

「え、あ、いや「無駄口を叩く暇があるとは、結構ですなMr.ウィーズリーにMs.名字」うげ…」


「2人とも手が止まっておりますぞ?罰則を与えられてもなお、反省の色を見せないとは…いやはや我輩には理解しかねますな」

突然私室から出てくるなり、一息に言いきったスネイプに名前はただただ苦笑いですいませんと返すだけ



その日は結局罰則が終わるまでスネイプが見張っていたため話す事ができなかった
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