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『ギタラクル!ここだよ、ここ!ついに来たよ!!』

ついに試験会場についた

隣のイルミもといギタラクルは言葉として返事を返してくれることは基本なくて
ほとんどがカタカタならしてるだけだ

目もイっちゃってる、イルミだって分かっててもこれは怖いね…


言葉しゃべらないし、合言葉は私が言おう。



店に入ると小さいおじさんがカウタンターに立っている


『おっちゃん!ステーキ定食!』
「…焼き方は?」
『弱火でじっくり!』

合言葉を聞くと店員のお姉さんが奥の部屋に案内してくれた。

これ、言ってみたかったんだよね


『ギタラクル』
「何?」

イルミが声を出したことに少し驚きながらも
椅子に座ると
あたりまえのようにイルミが隣に腰を掛けた

『ギタラクルって長いしさ、何かあだ名考えようよ!』

「何でもいいけど」

イルミが目の前で鉄板に乗せられた肉を食べたそうにじっと眺めながら言った


『そうだなー…ギタさん、ギタちゃん、ギったん、とかいろいろあるよ』

「なんか、どれも同じ様な感じじゃん」

『うるさいなーそれは言わないのが当たり前だよ?』

ごめんごめんとテキトーに言いながらステーキをお皿に取り分けてくれる
…これが女子力なのか



「なんでもいいよ、好きに呼んで」

『むー…じゃあギタちゃんって呼ぼう!かわいいね!顔に似合わず!』

「なんか最後の一言酷くない?」

『そんなことないよ!』


イルミが取り分けてくれたステーキは見た目通り、おいしかった


暫くそのステーキ定食を食べているとエレベーターは地下100階で止まった





エレベーターを降りるとすでにたくさんの人がいた

「どうぞ、これがあなたの受験番号です」

豆みたいな人…
たしか、マーメンだっけ…あれ、そんな名前だったっけ…
その人が笑顔で番号札をくれた

イルミは301番、私は302番


『たくさんいるね…わー、なんか心配になってきた』

私が言っても彼からはカタカタという音しか帰ってこない
必要最低限、喋るつもりはないんだろう。


辺りを見渡してもむさくるしいばかりで、すこし息が詰まりそうになる
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