HxH

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悶々と考え込んでいると、ドアがノックされ
マチが顔を出した。

「もう全員揃ったよ。支度はできてるかい?」


その後、マチが案内してくれた水場で支度を終わらせ
クモのメンバーが待つ部屋へと
案内された。





「連れてきたよ」


マチは、扉を開けるなり私をまず最初に押し込んだ。
その部屋は想像以上に空気が重たい。

何?お葬式!?


『えっと…名前名字です…』

「こんな弱そうな奴がフェイタンに勝ったのか!?」

「逃げてただけね、運がよかたよ」


ノブナガが言うとすかさずフェイタンが口をはさんだ



「ああ!すげーだろ!フェイタン以上の速さだったぜ!?」

ウボォーの答えに信じられないといった顔をする。
そうですよね。
私自身も信じられてません。


「俺の本心としては、この名前に入団してもらいたい。
だが、本人の意思は無視できないからな。」


ゆくゆくは入ってもらいたいと
思っているが
こいつはあまりにも弱い。戦えない。


クロロは瓦礫の上から話す。
事実しか話していないのだが、いっそ清々しいほどに使えない人間だと言われてる気さえしてくる。

要は、未来の団員であるから
ここで育てあげる。

というものだった。



「ところで、名前。お前は一体どこから来た?」

旅団に出入りするからには
怪しいところがあってはならないのだ。
それでも、聞かれるって分かってたけどさすがに答えるとなると答えに困る


クロロなりに、私から話せという配慮をしてくれているのだろう。


ジャポンです
と答えるとフェイタンが嘘言たら殺す
なんて物騒な事を言い出した


『嘘とか言ってないです』

「イルミはニホンと言っていたが 」
クロロがフェイタンを制止しながら言った。

『…正式には日本。
ここと似てるけど全然違う、別の世界から来た……と思います』

「証拠は」

フィンクスが言う

『…そ、その世界でここは漫画やアニメになっていました
だから、皆さんのことならおおまかにですが分かります…



例えば、団長。
クロロ=ルシルフル
26歳のAB型で、確か身長は177だったかな
念能力はスキルハンターとかだよね
あと、読書家でー…プリン好き!
他には…』

そこまで話してクロロが今度は私に
もう話すな。と、言いながら制止した。


周りの団員全員が唖然とした顔で私を見ている。
そりゃそうだ、どこのハンターサイトを見てもここまで団員のことは乗ってない。

『他の人のことも…?』
仲間にすらまともに念能力を話していない団員たちは
いかにもやめてくれ
と言いたげだ。


信じてくれた、かな?

一応信じてはくれた様子だけど。
あれだけで信じてくれたとは思えない…




『うわっ!』

信頼を得られるかどうかは、きっとこれからの私次第なんだろうな。
また、物思いにふけっていると
昨日のフェイタン同様、私に向かって何かが飛んでくるのが見えた。
正確には何かが迫ってくる気配を感じた。

とっさに避けたものの、避けた先にもそいつは飛んでくる

その全てを避けきると周りの団員から感嘆の声が漏れたのを聞いた

誰!?
警戒しながら立っていた場所を見ると
そこにはトランプが数枚瓦礫に突き刺さっている


『ヒソカ…!』

「へぇ、ボクのことも知ってくれてるんだ…」


知ってますとも!
とっても!!!知ってますよ!!

いつも見ていたあの狂気的な目でも
実際に見ると寒気がした。
よく、生きていられたと
自分を自分で褒めたくなるくらいだ。



「怖がらなくてもいいよ♠」
一瞬で私の真後ろに立つと耳元で話しだした


「ねえ…ボクと1度殺り合ってみない?❤」

背中で感じていた何かが突き刺さるような
決していいとは思えない空気が増大した

私が知っている以上に、この男は危険人物かもしれない…

そう思うともう体は動かなくなっていた
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